肩を上げると痛い…それはインピンジメントショルダーかもしれません
「腕を横から上げると肩が痛い」「スポーツでボールを投げると肩が痛む」「肩に引っ掛かるような違和感がある」といった症状はありませんか?
このような症状は、**インピンジメントショルダー(肩峰下インピンジメント症候群)**が原因の可能性があります。特に野球やバレーボール、水泳、テニスなど肩を繰り返し使うスポーツを行う方や、猫背・巻き肩など姿勢の影響を受けている方にみられやすい症状です。
今回は、インピンジメントショルダーの特徴や原因、セルフチェック、当院での対応について分かりやすく解説します。
インピンジメントショルダーとは?
インピンジメントとは「挟み込まれる」という意味です。

肩を上げる際に、肩峰(けんぽう)と上腕骨の間で、腱板を構成する「棘上筋(きょくじょうきん)」の腱や肩峰下滑液包が繰り返し挟まれることで炎症が起こる状態を指します。
棘上筋は腕を横へ上げ始める際に重要な働きをする筋肉です。この部位へ負担が繰り返しかかることで、肩を上げたときの痛みや違和感につながります。
主な症状
インピンジメントショルダーでは次のような症状がみられます。
- 腕を横から上げる途中(約60~120度)で痛みが出る
- 腕を下ろす時にも肩が痛む
- 肩の前方から外側に痛みがある
- ボールを投げる、ラケットを振るなど頭上で腕を使う動作で痛みが強くなる
- 肩に引っ掛かるような違和感がある
- 腕を上げ始めると力が入りにくい
症状が進行すると、夜間痛や肩の動かしにくさ(可動域制限)が現れ、五十肩(肩関節周囲炎)と似た症状を示すこともあります。そのため、症状だけで自己判断するのではなく、適切な評価を受けることが大切です。
原因
棘上筋への負担
最も多い原因は、棘上筋腱が肩峰の下で繰り返し挟まれることです。炎症が起こることで肩を動かした際の痛みにつながります。

オーバーユース(使い過ぎ)
野球やバレーボール、水泳、テニスなどのスポーツだけでなく、仕事や家事で腕を繰り返し使うことでも負担が蓄積します。
姿勢不良・肩甲骨の機能低下
猫背や巻き肩では肩甲骨の動きが悪くなり、肩峰の下のスペースが狭くなります。その結果、棘上筋腱が挟まれやすくなると考えられています。
加齢による変化
加齢に伴い腱板の柔軟性が低下すると、小さな負担でも炎症が起こりやすくなることがあります。
セルフチェック
次の項目に当てはまる場合は、インピンジメントショルダーの可能性があります。
- 腕を60~120度まで上げると痛い
- 投球やサーブなどで肩が痛い
- 肩の前方や外側が痛い
- 腕を下ろす時にも痛みがある
- 肩を動かすと引っ掛かる感じがする
※これらはあくまで目安です。腱板断裂や五十肩などでも似た症状がみられるため、症状が続く場合は医療機関や整骨院で評価を受けましょう。
放置するとどうなる?
初期は運動時のみの痛みでも、無理をして肩を使い続けると炎症が慢性化する可能性があります。
その結果、
- 腱板への負担が増える
- スポーツのパフォーマンスが低下する
- 肩を上げにくくなる
- 腱板損傷や腱板断裂につながる可能性がある
などが考えられます。
また、症状が進行すると夜間痛や可動域制限が現れ、五十肩と似た状態になることもあります。
鑑別が必要な疾患
肩の痛みにはさまざまな原因があります。
- 腱板断裂
- 石灰沈着性腱板炎
- 五十肩(肩関節周囲炎)
- 上腕二頭筋長頭腱炎
- 頸椎由来の神経症状
転倒後から肩が上がらない場合や、安静にしていても強い痛みが続く場合は、整形外科で画像検査を受けることが大切です。
エコー検査について
当院では必要に応じて**超音波画像観察装置(エコー)**を用い、棘上筋腱や腱板、肩峰下滑液包などの状態を観察しています。
動かしながら確認できるため、肩の状態を評価する際の参考になります。
※エコーのみで確定診断を行うものではありません。
当院のアプローチ
愛幸堂たか整骨院では、肩だけでなく身体全体のバランスを確認しながら施術を行っています。
症状に応じて、
- 手技療法
- 電気治療
- 超音波治療
- テーピング
- ストレッチ
- 運動療法
などを組み合わせ、肩への負担軽減や組織修復のサポート、回復促進を目的として施術を行います。
AI姿勢分析・トムソンベッド
姿勢不良が原因と考えられる場合には、AI姿勢分析で姿勢や身体のバランスを確認します。
また、必要に応じて身体への負担が少ないトムソンベッドを使用し、姿勢や骨盤のバランスを整える施術を行っています。
三条市・新潟市東区で肩の痛みにお悩みの方へ
肩を上げると痛い症状は、インピンジメントショルダーだけでなく、腱板断裂や五十肩などが隠れていることもあります。
愛幸堂たか整骨院では、エコーやAI姿勢分析を活用しながら状態を確認し、整骨院で対応可能な範囲を丁寧にご説明しています。必要に応じて医療機関への受診もご案内しております。
三条市・新潟市東区で肩の痛みやインピンジメントショルダーにお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
まとめ
インピンジメントショルダーは、棘上筋腱などが肩峰の下で繰り返し挟まれることによって起こる肩の障害です。
スポーツや仕事での使い過ぎ、姿勢不良、肩甲骨の機能低下などが発症に関係すると考えられています。
肩を上げる途中で痛みがある、スポーツで肩に違和感があるという方は、早めに状態を確認し、適切な対応を行うことが大切です。
参考文献
- 日本整形外科学会「肩の痛み(一般向け情報)」
- American Academy of Orthopaedic Surgeons. Shoulder Impingement/Rotator Cuff Tendinitis.
- Journal of Orthopaedic & Sports Physical Therapy. Clinical Practice Guideline: Rotator Cuff Tendinopathy.
- 標準整形外科学(医学書院)